新築住宅を建てる際、多くのご家庭が「外からの視線をどう遮るか」という問題に直面します。とくに庭まわりは、道路や隣家からの目線が気になりやすい場所です。そんなときにおすすめなのが、DIYで設置できる「目隠しフェンス」です。しかも、工夫すればコストを抑えて安く仕上げることも可能です。
まず検討したいのは、設置する目的と場所。リビングの大きな掃き出し窓の前、玄関脇の小さなスペース、ウッドデッキの周囲など、どこに視線を遮る必要があるのかを整理しましょう。目隠しフェンスは素材や形状によって遮蔽性や圧迫感が変わるため、目的に合った設計が大切です。
費用を抑えるなら、DIYでの施工が現実的な選択肢となります。例えば、ホームセンターで販売されているラティスや木製パネルを活用すれば、1枚あたり数千円で購入できます。支柱を地面に直接打ち込むタイプであれば、コンクリート基礎を必要としないため、施工も比較的簡単です。
また、コスパを考えるうえで重要なのが素材の選び方です。天然木はナチュラルな見た目が魅力ですが、定期的なメンテナンスが必要です。一方、人工木(樹脂混合素材)やアルミフェンスはやや高価ですが、耐久性が高く手入れが楽です。初期費用とランニングコストのバランスを考えて選ぶと、長い目で見た満足度が高まります。
設置の際には、高さにも注意が必要です。道路側なら1.6〜1.8mが一般的ですが、自治体の建築基準法や景観条例によって制限がある地域もあるため、事前に確認しておきましょう。風の強い地域では、風抜けのあるスリットタイプのフェンスを選ぶことで倒壊リスクを減らせます。
さらに、目隠しフェンスを単なる防視線ツールとしてだけでなく、デザインの一部として楽しむこともできます。グリーンを組み合わせてナチュラルに仕上げたり、パネルに照明を取り付けて夜間も美しく演出したりと、アイデア次第で庭空間の雰囲気がぐっとアップします。
本コラムでは、庭の目隠しフェンスについて、DIYで設置する場合のポイントを紹介しました。設置場所や素材、高さをしっかり検討し、用途に合った形を選ぶことで、見た目と機能性を両立した空間が実現します。デザイン性と実用性を兼ね備えたフェンス計画で、安心感のある心地よい庭づくりを目指しましょう。